2006年05月17日

五輪招致の意味がわからない

東京都知事たる石原慎太郎は、
2016年夏季五輪を何が何でも東京に招致したいらしい。
同五輪招致に関しては福岡も同じように手を挙げているが、
とりあえずここでは東京の話をする。

一応、賛同の声が都下各議会から挙がる中、
東京都の西端にある瑞穂町議会では、
招致決議をしないことで一致したという。

それを報じた毎日新聞の記事を全文引用してみる。

16年夏季五輪:東京招致、決議せず 横田「軍民共用化」に反発−−瑞穂町議会(毎日新聞)

<引用開始>

 東京都瑞穂町議会は16日、都が目指す2016年夏季五輪の東京招致に関する決議案を提出しないことを決めた。石原慎太郎知事が掲げる都心部中心の施設整備方針や在日米軍横田基地(同町、福生市など5市1町)の「軍民共用化」への反発が理由。五輪招致の決議案は千代田区、江東区など都内の各自治体で採択されており、都も困惑気味だ。

 決議案不提出は、この日の同町議会全員協議会(定数18)で決められた。石原知事は「世界一コンパクト」としてほとんどの競技施設を都心の半径10キロ以内に収める方針だが、同町は都の西端に位置し、議員から「町にメリットはない」との意見が出た。また、石原知事は横田基地に民間航空機を乗り入れる「軍民共用化」の必要性を主張しているが、同町は騒音被害増大などを懸念して反対している。この点でも決議に異議を唱える声が上がり、結局、提出しないことで合意した。

 都東京オリンピック招致本部の広報担当者は「都心中心でも東京全体に効果がある。多くの人に賛同してほしい」と話している。【岩佐淳士】

毎日新聞 2006年5月17日 東京朝刊


<引用終了>

理由は、記事を見る限り、以下の2点らしい。

競技施設が都心部近辺に集中することで瑞穂町に具体的メリットがない
在日米軍横田基地の「軍民共用化」により騒音被害増大が懸念される

1点目の理由については後述するとして、
2点目に関しては、国と自治体との調整が難航している在日米軍再編問題とも
微妙にリンクする面があり、曲折が予想されよう。

さて、そこで1点めの理由について考える。
石原が掲げる「開催地域コンパクト化」については、
運営上のやりやすさがあるというメリットは当然あるだろうが、
その方策が逆にデメリットにもなりかねないと思われる。

まず、選手村と観客用宿泊施設の確保を如何様に考えているのか
いくら都内にホテルが山ほどあると言ったって、
ものには限度や限界というものがある。

都心部周辺からのアクセスを、例えば列車に依存するか、
バスなどの道路交通も含めて対処するのか知らないが、
これらも必ずしも万能ではない
対象区域内外で大規模な交通規制などを行えば、
五輪開催期間にそれら地域で仕事を抱える企業などからは
必ずクレームが発生しよう
し、業務の遅延なども起きよう

また、アクセスに関連して、
何らかの原因で列車運行に支障が出た場合の
代替交通機関確保
についても、方策がキチンと示されているか。
仮に示されていても某かの混乱は生じかねないので、
念には念を入れた二重三重の対策が必要になる

治安対策も重要問題の1つだ。
特にテロリズムへの対処は重要で、
競技施設を一極集中させるということは、
逆に考えるとテロリストにもやりやすさがあると思われる。
そのことをうまく逆手に取れれば問題はないのだろうが・・・。

また、五輪にかかる費用を如何なる形で捻出するかも重要だ。
招致に手を挙げている以上は、恐らく何らかの目処は立っていようが、
これも実際にどうなるかは判然としない。

そして一番重要なことは、五輪開催が結局東京都の何に寄与するか
という面がもう一つ明確になっていない点にあると思う。
要するに、そこまでして五輪を招致したいと欲する意味が
今一つ判然としない
ように思えてならない。

こうも五輪に執着する石原の姿を見ていると、
都市博開催で擦った揉んだを繰り返した青島幸男の姿が
どうにもダブってきてしまう

石原は青島の轍を踏まない自信があるのだろうが、
果たして本当にそううまくいくのだろうか
posted by KAZZ at 20:43 | 島根 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 地方自治一般

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