2005年04月13日

この歩み寄り機運をどう見るか

では2本目。

いやに話が急展開した印象がある。
もちろん、フジテレビとLivedoorとの一連の和解交渉についての話だ。
既に幾つかの具体的な条件も挙がっている。

1:Livedoorが買収した株式のうちの大部分をフジテレビに売却する。
(大部分ではなく、買い取り全株という話も浮上してきている)
2:第三者割当増資により、フジテレビがLivedoor株式を15%程度保有する。

フジテレビ側からしてみれば、
これ以上の企業防衛コストを捻出することは経営上得策でない上に、
一連の騒動によって企業イメージの低下も懸念されることから、
一方、Livedoor側からしてみれば、
ニッポン放送の株式が上場廃止になる恐れがあり、
それを嫌忌した株価の下落に伴う含み損を計上しなければならないばかりか、
Livedoor自身の株価も下落傾向にあり、このままでは
自社の経営基盤自体に大きなダメージが出かねないことから、
このような和解交渉の急進展があったものと考えられる。

だが、正直、以前の榊原英資のコメントではないが、
端からLivedoor、いや、堀江の負けは決まっていたようなものだ。

堀江にとって決定的に不利だったのは、
彼らの提示してきた経営ヴィジョンなるものが、
あまりにも陳腐すぎたことだった。
「ネットと放送の融合」を錦の御旗に据えてはみたが、
そんなものはとっくに放送局では試みられており、
Livedoorがそんなものを今更の如く提示したって
「じゃあやりましょう」と食いついてなどくれないのである。

しかも、今までLivedoorが手がけてきたような相手と違って
今回の相手はあまりにも強大すぎた。
それを、堀江自身があまりにも認識していなかった。
有無を言わせず株式を買い漁って強引に折伏すれば、
自分たちの軍門に下ってくれるだろうという甘い見通ししか
彼らは持っていなかった。

ヴィジョンも陳腐、見通しも甘い。
こんな連中に、自分たちよりはるかに大きな企業など
端から相手にできるわけがなかった。
市場はそういう彼らの有り様を冷静に見ており、
だから株価は必然的に下落したわけで、
根拠なき自信から来る「株主を重視する」などという経営姿勢が
今回の一件で大きく揺らいだことは、
即ちLivedoorの既存株主への背信行為でもある。

もちろん、フジサンケイグループにも猛省すべき点は多々ある。
上場企業である以上、今回のようなケースは必ず出てくる。
ましてフジテレビとニッポン放送は、企業規模の大小と
資本関係の上下が一致していない関係がずっとあったのに
今回のような事態が起きるまでずっと放置してきた。

ニッポン放送では亀淵昭信社長らが辞任の意向を示しているそうだが、
フジテレビの日枝久会長なども、同じように辞任すべきだ。
亀淵らの首っ玉だけ差し出せば終結するような問題ではない。
今回の騒動における日枝の責任はきわめて重い。

結局、Livedoor、いや、堀江は何がしたかったのだろう?
彼の仕掛けたマネーゲームは、単に市場を混乱させ、
企業を混乱させ、株主の信頼を損ねただけではなかったか。
このような場当たり的行動でしか自身(社)を訴求できない経営者が、
果たして今後も漫然と経営者として君臨してもいいのだろうか。
Livedoorの株主諸氏は、一度よく考えてみた方がいいと思う。
posted by KAZZ at 20:22 | 島根 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ライヴドア
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