2005年08月24日

片手間

ちょっと前振りが長くなるが、おつきあい願いたい。

知事と呼ばれる地方自治体の長と、
国政選挙に議員を送り込まんとする公党の代表
どちらもその職務は幅広い上に責任は重い

これを両方兼務するというのは、果たして可能だろうか?

そもそも考えてみてほしい。都道府県知事というのは、
ただ毎日ルーティンワークの如く都道府県庁に登庁し、
適当な時間を過ごせばいいというものではない

都道府県内で日々起きている様々な問題に対処し
それに対して公正且つ効果的な施策を実行することが要求される

当然、職務の範囲も非常に広く、責任もきわめて重い。

一方、公党の代表というのは、
その党が掲げる政策や理念という一定のバイアスの下、
それに従った行動や発言が求められる

よって、それにそぐわない行動や発言があった場合は、
必ずその理由を追及されるし、それに対する釈明も必要になる

こちらもその職務の範囲は広いし、責任も同じくきわめて重い。

さて、そこで本題に入る。

御存知のように、新党日本という小規模な政党が存在する
現時点ではまだ政党の要件を満たしてはいないが、
いずれ近いうちにその要件を満たすであろうことは、
こちらのエントリの内容からも明白であろうと思われる。
ここの代表は、皆さんも御存知のように、長野県知事・田中康夫である。

田中は、長野県庁内で行われた記者会見の席で、
新党の代表職と長野県知事職との兼務は可能であると公言した

確かに、長野県知事の職にありながら雑誌に複数の連載記事を持ち
長野県外で行われるイベントやテレビ・ラジオの番組に顔を出すという
実績の持ち主である。
長野県知事が本業なのか、著述業やタレント業が本業なのか、
本人でさえわかっているかどうか不明なぐらい

長野県庁にいる時間は決して多くない

恐らく、田中の中では県知事の仕事もアルバイトの一種であるという
相当に強い思い込み
があって、だからこそこういう片手間気分
長野県知事の仕事をやれてきた
のだろう。

しかしながら、本来はそういう片手間でこなせるほど、
知事という仕事はイージーな仕事ではない
行財政の諸問題・インフラ整備・災害対策・治水利水・・・。
数多くの日常的あるいは長期的な課題が常に傍にあり、
これらと日々格闘しなければならない
そのためには、最小限必要な外遊を別にすれば、
普通、彼らが治める都道府県内にいる比率の方が
明らかに多くなければ、とてもそうした問題への対処を図れない

あっちこっちと出かけて行って本丸を留守にしがちな人物では、
こうした問題を迅速に処理していくことは難しいだろう。

ましてそこに、公党の代表職などというものが加わった場合、
しかもその政党に属している議員が県議会内に1人もいない上に、
未だに副知事すら置いていないような状況下で、
それを一定以上のレベルを保ちつつ兼務することは、果たして可能か

まず、それは無理だ。

と言うより、新党日本の代表という職務は、そんなに軽いものなのか?
如何に選挙互助会的な色彩の強い小規模な政党であれ、
歴とした公党の代表職である以上、そんなに軽いものではない
配下の国会議員や職員、党員らに対する監督責任が当然あるし、
党としての政策や理念を最終的に承認し、
且つ様々な形でそれを流布する責任も負う
ことになる。
また、選挙の有無にかかわらず、某かの遊説や講演・演説等を頼まれれば、
そこに顔を出す必要だって出てくる
であろう。

現状でさえ、県知事が本業かタレント業が本業かがわからないのに、
この上に持ってきて公党の代表職にまで手をつけようなどとするのは、
いったいどういうつもりなのだろう


きっと、田中にとってはそれら全てが片手間感覚なのかもしれない
片手間のやっつけ仕事で、何でもござれと片付けられると
田中は本気で思っている
に違いない。
そして、それで目立つことができるのなら、本望なのだろう
田中個人がそう思う分には、別に構わないのだが、
それに振り回される人々のことにまで思いが巡らないままに
そうした感覚を持ち続けた上の言動に出るのであれば、
悪いことは言わない。どちらか一方に専念しなければなるまい。

だいたい、テレビで峰竜太に向かって
峰さんだっていくつも番組を持っているが、それと同じ
などと嘯いたらしいが、
テレビ出演と同程度にしか政治へのコミットを考えていない田中に
果たして政治に関わることの重みが理解できているのだろうか?

たぶん、田中には一生かかってもそれは理解できないだろう。
何せ、田中康夫は片手間の達人みたいなものだから。
posted by KAZZ at 00:21 | 島根 ☁ | Comment(2) | TrackBack(2) | 田中康夫長野県政
この記事へのコメント
はじめまして。
ネット検索していてたどり着きました。
思っていたことを代弁してくださるかのような記事に感動してTBさせていただきました。
今の状態でも、きちんと知事の仕事ができているとは思えないのに、記者会見で「兼任できる」と公言する姿。県民の不安は一抹も感じていないのだろうな…と思いました。
Posted by 四葉 at 2005年08月24日 09:08
ようこそいらっしゃいました。

今回のことにしてもそうですが、
どうも田中という人は何かを履き違えていると思うんですよ。
それは、私以外にも多くの人が感じているようで、
様々なブログやサイトにおいて論評がなされていますので
ここでは詳細については割愛しますが、
1つだけ言えることは、彼の行動はその大部分が
彼の言う「県民益」とは真逆のベクトルを向いている、
ということなんですね。
そこが自覚できていない以上、
田中の新党には何も期待ができないわけです。

彼は長野県民だけでなく、日本国民に対しても、
きっと同じことをするだろうと思うからです。
Posted by KAZZ at 2005年08月24日 20:48
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