2005年10月21日

除名

先の国会で郵政民営化法案の採決の際に
反対票を投じた自由民主党議員のうち、
解散後に相次いで設立された2つの新党に参加した
9人の現職及び前職の国会議員について、
自由民主党は、党からの除名を発表したようだ。
以下、Yahoo!JAPANのヘッドラインから引用してみよう。

綿貫、亀井氏ら9人除名 自民、離党届は不受理(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051021-00000187-kyodo-pol

<引用開始>

 自民党は21日午後、党本部で党紀委員会(森山真弓委員長)を開き、前国会で郵政民営化関連法案に反対し新党を結成した綿貫民輔前衆院議長(国民新党代表)、亀井静香元政調会長ら9人を同日付で除名処分とすることを全会一致で決めた。9人はいずれも新党参加に当たり自民党に離党届を提出していたが、受理されなかった。
 9人の内訳は綿貫、亀井両氏のほか、亀井久興(国民新党)、滝実(新党日本)両衆院議員、荒井広幸(新党日本)、長谷川憲正(国民新党)両参院議員と、落選した小林興起、津島恭一、青山丘各氏の前衆院議員。
 森山委員長は記者会見で「9人は党の方針に反して郵政法案の採決で反対し、さらに別の党をつくって自民党の候補に対する妨害行為をした」と処分の理由を説明した。


<引用終了>

ちなみに、自由民主党の規律規約における
処分の条項に関しては以下のようになっている。これも引用してみよう。
引用するのは自由民主党規律規約の第9条である。

<引用開始>

第 九条 党員が次の各号のいずれかの行為をしたときは、処分を行う。
  一  党の規律をみだす行為
  (イ)  公の場所又は公に発表した文書で、党の方針又は政策を公然と非難する行為
  (ロ)  各級選挙に際し、反対党の候補者を応援し、又は党公認候補者若しくは推薦候補者を不利におとしいれる行為
  (ハ)  党内において国会議員を主たる構成員とし、党の団結を阻害するような政治結社をつくる行為
  (ニ)  その他党紀委員会において党規律をみだすものと認めた行為

  二  党員たる品位をけがす行為
  (イ)  汚職、選挙違反等の刑事事犯に関与した行為
  (ロ)  暴力行為
  (ハ)  その他党紀委員会において党員たる品位をけがすものと認めた行為

  三  党議にそむく行為
  (イ)  党大会、両院議員総会、総務会、衆議院議員総会又は参議院議員総会の決定にそむく行為

2  党紀委員会が行う処分の種類は、次のとおりとする。
  一  党則の遵守の勧告
二  戒告
三  党の役職停止
四  国会及び政府の役職の辞任勧告
五  選挙における非公認
六  党員資格の停止
七  離党の勧告
八  除名

3  幹事長が行う処分の種類は、次のとおりとする。
  一  党則の遵守の勧告
二  戒告
三  党の役職停止
四  国会及び政府の役職の辞任勧告


<引用終了>

今回の9名は、上記第一号(ロ)及び(ハ)と、第三号(イ)に違反した
(特に前二者が問題だったのだろうと思われる)
という理由による処分を下されたようだ。
除名というのは第2項の8項目において最も重い処分のようだ。
事前に離党届を提出してはいたが、受理されなかったということでもある。

では、これらを踏まえて、以下、私なりに感想を述べてみる。

自由民主党が下した処分そのものは、
党の規律規約に照らせば至極もっともな話であり、特段の異論はない。
如何なる理由であれ、今回処分を受けた9名は
規律規約に反した行動を取ったのだから、処分を受けざるを得ない

その点に関しては良いのだが、
問題はそこに至ったプロセスであろう。
確かに自由民主党としてのマニフェストを掲げているのに、
それに反した行動を取れば、自ずとこうなることは目に見えているが、
一方でそのマニフェストをまとめ上げる段階において、
党内に何処までオープンな議論の姿勢があったのか
少々見えづらい面がある
という気もする。
その意味では、今回の一件で混乱を招いたことについては、
これら9名(以外にも多数いるが)の「造反者」だけでなく、
自由民主党の側にも一定の責任はあると考えられる。

議論に使える時間に制約があるだろうことはわかるし、
特定の問題だけを延々と議論するわけにはいかないというのも
それはそれで理解できるけれども、
いくら改革推進の機運を大事にしたいからといっても、
きわめて限定的なイシューだけを殊更に誇張して
改革の本丸」などと錦の御旗に仕立て上げて突き進む方法が
果たしていつも有効に機能すると言えるのだろうか


今回はたまたまうまくいっただけだと思う。
そのやり方が次も通用するとは言えない。
それだけに、いきなり劇薬を使ってしまった小泉は
次に政権を担当するであろう人物が
却ってやりにくくなる環境だけを残した
ような気がしてならない。

確かに、その劇薬の使用が奏功したような形で
郵政民営化法案は可決成立の運びとなった。
しかし、課題はそれ以外にも多数存在している
そして重要なことは、今後似たようなことが起きたとしても、
小泉の首相在任中に二度と同じ手は使えないということである。
それどころか、仮に次以降の首相が同様の手法を使ったとしても、
同じようにうまくいくという保証は何処にもない
のである。
posted by KAZZ at 20:08 | 島根 ☁ | Comment(0) | TrackBack(2) | 国内政治(政党)
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自民党紀委、新党結成の綿貫氏ら9人を除名処分
Excerpt: 大物ほぼ除名決定 やはり新党旗揚げが肝でしょうか?
Weblog: 不細工な不ログ
Tracked: 2005-10-21 20:34

他党議員除名処分は憲法違反
Excerpt: 綿貫、亀井氏ら新党組9人を除名 自民党 自民党党紀委員会は21日、先の通常国会で郵政民営化法案に反対票を投じた衆参両院議員59人のうち国民新党、新党日本に移った綿貫民輔前衆院議長、亀井静香元政調会長..
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Tracked: 2005-10-21 23:44
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