2005年10月21日

議員年金、廃止へ

年金

私も仕事柄、これにまつわる実務をやったことが何度かあるが、
これをもらうのもなかなか大変なようである。
実際にもらえる金額というのは、人それぞれに違うが、
これが支給開始される年齢は徐々に引き上げられている。

また、会社勤めをしている人の場合は、
一般的な厚生年金の他に、厚生年金基金にも加入するわけだが、
この基金が最近では解散統合などにより再編されている。
私などは先日、解散した基金から
分配金の受け取り方を選択しなさいという通知が職場宛に来た。

このように、年金を巡る情勢が徐々に悪化する昨今において、
国会議員の年金、いわゆる議員年金の廃止が話題になっている
(ちなみに、正式には「国会議員互助年金」というのだそうだ)

元々与党側は、将来的に公的な年金に統合することを目標に、
それまでの間は以下に列挙するような暫定的措置を講じることを
案として出していた。

・議員OBへの支給額を最大1割削減する。
・現職議員の納付月額を3割増やす。


一方、野党のうち民主党は、以下のような案を出していた。

・議員OBへの支給は継続するが、その支給額を従来の3割減とする。
・在職3年以上の現職議員については、既納付額の半額を返還。
・上記2項は2007年度から実施。
・在職3年未満の現職議員については、納付額を返還しない。
・納付金の払い込みは2005年度中に停止。


で、与党側は民主党案を「現実的でない」、「国庫負担増につながる
などとして反対していたのだが、どういうわけなのか、
つい先日になって一転して即時廃止に方向転換してしまった
来年の通常国会に法案提出することで意見がまとまったらしい。

これに対して民主党は、昨日(20日)午後、
衆議院に議員年金廃止法案をいち早く提出した

議員年金に関しては主導権を握りたいという目論見があるらしい。

与党内では、自由民主党の方はともかくとして、
公明党にはどうも未練たらたらの雰囲気も残っているらしく、
実際にこれが本格的な賛同を得られるかどうかはわからない。

このように「即時廃止」が既定路線になりつつある議員年金だが、
上にも書いたように、
どうも乗り気でない方々もいらっしゃるらしい。

以下、産経新聞のこちらの記事(配信元は共同通信社)から引用してみる。

<引用開始>

(前段略)

 坂口力副代表は会合後、記者団に「制度の撤廃はいいが、お金のない庶民の代表が国会議員になれないのは具合が悪い。国会議員にも老後がある」と述べ、単に全廃でなく、何らかの保障措置は検討すべきだと指摘した。

 自民党の武部勤幹事長は21日午前の記者会見で、議員年金の廃止方針への転換に党内から不満が出ていることについて「決めた以上は理解を求める」とする一方で、国民負担の増加など廃止案の問題点も指摘した。

 廃止方針は小泉純一郎首相の指示で決まったが、「忠臣」を自任する武部氏さえ制度を暫定的に継続させる従来案への未練をにじませた形だ。

 武部氏は「(制度を)やめたら納付金がなくなるので、もらっている(元議員の)人たちの財源は(全額)国庫負担となる」と指摘。

 民主党の廃止法案について「ポピュリズム(大衆迎合)は将来に禍根を残す」と批判しつつ、与党の廃止方針に対しても「ぼちぼち引退しなければならない方々は引退後のことを生活設計に組み入れて考えている。生活設計が大きく狂う」と述べた。


<引用終了。なお、太字及び赤字部分は引用者による>

公明党の坂口力という人は、何か履き違えをしているらしいが、
国会議員にも老後があるように、一般の国民にも老後はある
一般国民があれこれと老後に向けた生活設計に苦慮しているという現実を
この人は一体どれだけ理解してこういう発言をしているのだろう。
国民に「改革推進のために痛みをシェアせよ」などと言うからには、
当然、国会議員にも同様の痛みをシェアしてもらわなければいけない
それが国民の範たる彼らの役目ではなかろうか。

それと、武部が民主党案に対して言った、以下の言葉。
ポピュリズムは将来に禍根を残す」?

おまえが言うなおまえが

それを貴殿の主君たる小泉にも言っておあげなさい
話はそれからだ。

ともかくハッキリしていることは、
そう遠くない将来、議員年金が全廃される可能性が非常に高い
ということのようだ。
posted by KAZZ at 20:59 | 島根 ☔ | Comment(3) | TrackBack(2) | 国内政治(その他)
この記事へのコメント
「国会議員にも老後がある」って理屈で今の議員年金を維持するのなら、国民の老後も考えて、国民の年金を議員年金の水準に引き上げるべきだ!

という主張なら、まだ納得できます。

実現できるかどうかなんて論ずるまでもありませんが(笑)
Posted by 佐倉純 at 2005年10月21日 23:37
結局のところ、坂口氏のコメントが(公明党以外も含めて)
大方の(廃止に難色を示す)議員の本音なんじゃないかと。

既得権益を手放すってのは、相当に惜しいもんなんだと再確認できますな。
Posted by KAZZ at 2005年10月22日 00:38
 議員年金を倍にしてでも議員を半分以下にして欲しいと思う。

 金欲しさで国を売り渡すよな議員が出てきたらどうするのか?

 既に売り渡しているような気がする。数億円のリベートを貰って、国益・数兆円を売り渡しているような議員。

 “やっかみ”や“ひがみ”で議員が国を売り渡すような。状況を作るべきじゃないのに。

 感情的に議員年金を減らすなどもってのほかだと思う。

 議員を半分以下にして、余生を飼い殺しすれば、ダラダラと議員を続ける人間も減っていく。

 育ちつつある才能のある若手を押し潰すのも気が引けるだろう。

 それとも議員の聖人性でも信じているのだろうか。感情的で狂信的な国民だと思いたくなる。

 そういえば、太平洋戦争のときもそんな感じだったのだろうか。

 マスコミも議員年金廃止に迎合している。誰も危険な予兆に気付かないのか。議員を信じられないのは私だけだろうか。

 マスコミの方がよほど議員を信じていないはずなのに。

 300人くらいの議員なら監視もしやすいのに。722人もいれば誰がお金を貰ってもわからなくなる。

 議員年金を減らせば、議員の贈収賄や腐敗が増えて、国が潰れてしまうと思う。

 議員の腐敗が多いのは、議員年金が少なすぎることも一因だと思わないのだろうか。

 マスコミに出てくる知識人は、揚げ足取りばかりで、大丈夫なのだろうか?
Posted by 月夜裏 野々香 at 2006年01月28日 10:34
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Excerpt: 老後どうする…「議員年金廃止」公明から異論続出 今の議員年金制度の見直しについて、19日、与党間で来年4月に即時廃止する方針が確認されましたが、公明党からは老後の保障を不安視する声が相次ぐなど、与党..
Weblog: 桜日和
Tracked: 2005-10-22 18:10

続・議員年金問題
Excerpt: 前回、与野党の案の違いについて触れた議員年金問題ですが、その後もかなり紆余曲折があったものの、どうやら廃止の方向性でまとまりそうです。 産経新聞「議員年金廃止が大勢 公明が事実上了承」 htt..
Weblog: 社長の本音日記
Tracked: 2005-10-22 18:38
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